き乃はちさんの師匠・三橋貴風先生のワークショップに参加してきました! [尺八雑記]

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みなとみらいホールのリハーサル室にて
三橋貴風先生と、製管師の星梵竹先生によるワークショップがあったので参加してきました!

実は同時刻、き乃はちさんが地元の神社のお祭りでKIJIさんと共に
奉納演奏をされるとのことで、それを知ったのは
ワークショップに申し込みを済ませてからのことでして…。
1月22日のき乃はちさんがゲスト出演されたKIJIさんのライブにも行けなかったのに
またしてもチャンスを逃しました~~~;;うぅぅ。

ちょっと本当にどうしようか少~し悩んだのですが、絶対にいい勉強になると思って
予定通りワークショップに参加することに。


尺八を習い始める前にいろいろインターネットで調べて
製作過程や部位の名称などをある程度知っていたので、ナルホド!と楽しめましたが
もし全く知識ナシで参加されていた方がいらっしゃったら、
ちょっと難しかったかもしれません(′へ`;)
もともと参加費が1,000円と格安だったので、
1,500円にしてでもカラー写真つきのレジュメ(用語がルビ付漢字表記で解説つきのもの!)
が欲しかったかな~と感じましたね。

調べて知っていたこと(検索すればすぐわかること)は割愛!
今回参加してみて面白かったことだけご紹介♪(′艸`)"


○北西の竹がいい
日当たりがいい場所ですくすくと成長した柔らかく竹よりも
日当たりが悪い場所で成長した硬くて芯の詰まった竹のほうが
尺八には向いているんだそうです。

あ!建築材料でも厳しい環境で育った木材のほうがいいって聞いたことがあるような…。
トマトも水分少ないところで育ったほうが産毛が出てきたり甘くなったりするし…。

鍛えたほうがいいものができるってことですね♪(′∀`人)(括るな


○唄口はアクリル樹脂製!
「水牛の角や象牙なんかが高級品で、プラスチックだと廉価品」なんて思っていたのですが
水牛の角は水分で変形したり虫食いしたりするので、
安定した物質であるアクリル樹脂のほうが材質としては優れているんだそうです。
イメージで決めてかかっての思い込みってよくないですね~…(・ ・;)


○節を1つ抜いてひっくり返す
延べ管(中継ぎがなく1本のもの)ではなく、中継ぎありで製作するのは
①節の位置がピッタリの竹はなかなかない
②製作中、延べ管だと作業がしづらい(特に管内!)
③持ち運びに便利(完成後)
などの理由がありますが、
中継ぎを作る際に節の位置を調節するために1つ節を抜いて切るそうです。
ただ、そうしてしまうと面(つら=前から楽器を見たときの正面顔ですネ)に対して
節の向きが合わなくなってしまうそうなんです。
竹の節の向きって、互い違いになってるんですって!知らなかった!!∑(゚Д゚;)

↓クラ落描きによる解説

shakuhachi.jpg

「⇔部分」を切って抜いてしまうと節の傾きが不自然に…。
それを解決するために、何と上管は竹を180度回転させて使用するんですって!!
「ズボンはちゃんと穿けた!でもTシャツ前後逆!!」っていうイメージですか(ェ!?
なんかそんな絵がクラの頭に浮かんできちゃいましたョ…(・∀・;)ゞ


○直管(ちょっかん)・曲管(きょっかん)による音の違い
尺八は筒に穴があいているだけというシンプルな構造の楽器なので
ちょっとした条件の違いが様々に音色に影響するそうです。

直管はシャープでクリアな音、曲管は少しこもった柔らかい音がするそうです。
結局は好みの問題、なんだそうですが…。
ものによっては唄口から中を覗いて、管尻から向こうが見えないくらい曲がりのついた
曲管もあるそうですよ!製作の作業しづらそうですね…。


○流派によって顎あたりの角度が違う!
尺八には流派がいくつかありますが、流派によって違うところは
唄口の形(黒いバチ型・扇型の部分)が違うだけだと思っていたらそうではないのですね…。
都山は譜面を譜面台に置くため楽器は横から見ると斜め(管尻が前に出る)になりますが
琴古は譜面を床に置くので楽器を比較的立てて吹くため、顎あたりも都山に比べて
多く落としてあるのだそうです。
流派によって顎あたりの切断角度が違うだなんて初めて知りました♪


○流派によって工具が違う!
星梵竹先生は、琴古・都山・普化の尺八を製作されているそうなのですが
流派によって製作工程で使用する工具も違うのだそうです。
言われてみれば…竹を違う唄口の形に切るために同じ工具ってことはないですよね…。
面白いのが琴古のバチ型を切るための工具。
彫刻刀のような、斜めの片刃のものを使うのですが
「右カドを切る用」と「左カドを切る用」で左右逆に斜めになったものを使っているんです。
工具も作業がしやすいように工夫されているんですね♪


○空き瓶が鳴らない!?
受講生が実際に尺八を吹いてみるコーナーでは、もしかして竹の尺八が吹けるかな~と
ちょっと期待しつつも、三橋貴風先生だとNOBLE管かな?なんて思っていたのですが
…NOBLE管正解でしたヾ(・∀・)
どんな音がするんだろうと吹いてみましたが…うっ、やたら軽いし倍音鳴らしにくい!!
(や、重さに関しては悠くんが竹に比べてやたら重いのですが…。)
乙は鳴らせるけど甲が出しにくいだなんて、普段の逆です…。
やっぱり素人はいつも使っている楽器と違うものだとコントロールが難しいです!

…で、そんなことをしている奥では星梵竹先生と三橋貴風先生が
お酒の空き瓶を持って解説中でした。
「皆さんも宴会でビンを鳴らしたこと、ありますよね~」と、ビンに息を吹き入れるように
尺八も吹いてみましょう、という説明をされていたのですが…
星梵竹先生は見事にビンで倍音まで鳴らされていたのですが
その横で音が出ない三橋貴風先生。∑(・∀・)あれっ?
試しにお二方のビンを交換してやってみたのですが、先ほどと同じ光景が…。∑(゚∀゚;)え!?
まさかの展開にクラも驚くやらおかしいやらでクリーンヒットでした。
三橋貴風先生、調子悪かったんでしょうか…すごい奏者でもこんなことってあるんですね…。

結論:空き瓶が鳴らなくても尺八は超鳴らせることもある(笑)

 

他にも、尺八は中国から伝来して元々六孔だった話や、
その尺八(聖徳太子が愛用したそうで、正倉院にあるのだそうです)を復元して製作した話、
一音成仏の話などなどなどなど…様々な話が聴けてとても楽しかったです☆

同じ「尺八」でも、長いものと短いものでは音色が全然違うという話では
実際に三橋貴風先生が吹いてくださったのですが、ちょっと吹いただけで
わぁ…と感嘆の声が出てしまいました。…(゚Д゚*)
き乃はちさんが弟子入りを決意した音、ですよね…本当にいい音でした!!
講師演奏のコーナーでは鹿の遠音を星梵竹先生とともに演奏してくださったのですが
そりゃあもういい音で!始終惹きこまれっぱなしでした!!


今回、初めて普化の唄口の形を知ったのですが…都山よりも薄くて広い扇形なんですね!
これってもしや、き乃はちさんのライブの際に見た尺八の中に都山が1本あったような?と
思ったアレかもしれない!Σ(・∀・)と思いました。
虚無僧の格好して行脚されたこともあるき乃はちさんのことですから
普化なら納得!ですネ♪ヾ(・∀・)ノ"

き乃はちさんの奉納演奏を聴きにいけなかったのは残念でしたが
とても充実の2時間でした!
今度は日本音楽集団で三橋貴風先生が出演されるコンサートがあったら行きたいです♪
(′∀`人)"


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